東京海上日動 小売業者向けに電力価格の高騰による損害を補償する「電力卸売価格変動保険」を発売
2022年6月24日、東京海上日動【名称:東京海上日動火災保険株式会社 取締役社長:広瀬伸一】は、小売電気事業者が電力卸売市場から調達した電力価格が、猛暑または厳冬等の厳気象に起因して高騰したことによって被る損害について補償する「電力卸売価格変動保険」の販売を開始することを発表した。
「電力卸売価格変動保険」の概要は下記のとおり。
■補償内容
以下の事由が発生したことにより、小売電気事業者が電力卸売市場から電力を調達するために追加で支出した費用を補償する。具体的な補償内容は、オーダーメイドで設計。
① 天候が、予め設定した厳気象条件(猛暑または厳冬等)に該当したこと。
② 小売電気事業者が電力卸売市場から調達した電力の価格が通常想定される範囲を超えて高騰し、予め設定した水準を超えたこと。
■本保険の特徴
従来は、電力卸売価格の変動リスクを補償する保険商品を提供することは困難だったが、同社では、以下の取組みにより本保険を開発した。
① 外部データの解析
同社は、東京海上グループのデータ中核機能を担う「東京海上ディーアール株式会社」と連携し、電力卸売価格および天候等のデータ解析を行い、本保険の商品開発に活用している。
② 再保険の活用
Energy Risk Asia Awards 2021 を受賞するなど電力価格の変動リスクおよび天候リスクの引受けに強みを持つ Munich Reinsurance Company グループの New Reinsurance Company(NewRe)と連携し、同社は、本保険の引受枠組構築に取り組んできた。天候により影響を受ける電力価格の変動リスクについては、国内にリスクが集積するため保険引受け上の難しさがあるが、NewRe 社との連携により、日本の電力卸売価格の変動リスクを国際分散させることが可能となり、より小売電気事業者のニーズにお応えできるような補償を持続的に提供することが可能となった。
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/220624_01.pdf(同社プレスリリースURL)